言ノ葉ノ音

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貴女はもういない。 この世界から、私の前から消えてしまった。 ごめんね・・・。 置いていってしまって、先に行ってしまって・・・。 けど、泣かないで。 私は、皆の中で生きているから。 君は、最後の時まで笑っていたね。 「・・・ごめんね」なんていいながら。 それは、僕らが言うべき言葉なのに・・・。 ほら、泣けなくなっちゃったじゃないか・・・。 嘘つき・・・。 俺たちを置いていく。 「一緒にいよう」って約束したじゃないか。 忘れた、なんて許さないからね? 貴女が、私を、俺を、僕を、置いていく・・・―――。
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