プロローグ

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はっとした少年の 薄暗い瞳に映ったのは か弱そうな少女の 青白い腕。 そして――。 彼女の右手に 力いっぱい握られた カッターナイフが 鈍い輝きを放ちながら 自らの左手首の 透き通る白さに 吸い寄せられるように 振り下ろされる瞬間だった。
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