プロローグ

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授業の終わりを告げる チャイムが儚げに響く。 かすかに余韻が残る チャイムの音を かき消すように 生徒たちは帰る支度をする。 騒がしくなったのも一瞬で あっという間に 沈黙が訪れた。 進路希望用紙が白紙の 2人だけが机に向かって 座ったまま教室は 放課後の雰囲気に包まれる。 窓から入る光も だんだんと赤色に 近づきつつある。 ものの数分で教室は 焼けるような赤色に 染まることだろう。
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