目覚めと出逢い

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身体中を魔力が駆け巡り、力が溢れる。 嬉しかった。 これで父親を満足させる事が出来ると思うと。 殺せると思うと。 父親との約束が守れると思うと、どうしようもなく嬉しかった。 喜ぶ大樹とは反対に、ナツはこれ以上無いくらいに驚いていた。 「こっ、これ程の魔力が……」 どうやら天使のえら~い人でも驚く魔力量だったらしく、ナツはどことなく辛そうだ。 大樹の封印が完全に解けたのか、大樹の魔力はおとなしくなった。 「大樹の魔力は凄いですね。私ですら驚いてしまいましたよ。」 大樹にはよく分からないが、とりあえず凄い事は分かった。 「大樹は起きたし、魔力は解放したし、そろそろ天界を案内しましょうか。」 「ああ、頼むよ。」 大樹はベットから降り、ナツの後ろを付いていった。 いくつか回ったナツと大樹であったが、大樹はとある場所に視線を向けていた。 それは…… ……………牢獄。
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