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魔物が攻めに来たのを跡形も無くしてから、三日の月日が流れた。
大樹と光輝はクロスフォード学園の前に立ち、ただ驚いていた。
「……でかいな。」
「うん、凄い大きさだね。」
大樹と光輝は学園の大きさに少し驚きながらも、足を踏み入れた。
だだっ広い学園だが、事前に佳代に校長室の場所を聞いていたので、迷う事無く校長室に着いた。
ノックすると返事が返ってきたので、扉を開いた。
「「失礼します。」」
どんな人が校長だろうと思っていた二人だったが、座っていたのは顔見知りだった。
「なんだ…海さんか。」
「海ーカイ」と呼ばれた校長は佳代の兄にあたる人物であり、佳代同様に二人が世話になった人物だ。
妹が妹だけあり、美男美女の兄弟である。
「やぁ二人とも。この学園に入ってくれて嬉しいよ。
早速話しに入るが、君たちは特待生クラスのSクラスに入ってもらう。ここまでで質問はある?」
流石は佳代の兄だけあり、話が早い。
必要な情報のみを伝えてくれるのは大樹と光輝にとっても楽で助かるのだが。
「特に無いですが。」
「僕もありません。」
質問が無いのを確認すると、海は再び口を開いた。
「では話を進めよう。大樹には酷かもしれないが、特待生クラスという事は七大貴族の人間がいる。君の気持ちを分かってはいるが、殺しは御法度だ。わかってくれるね?」
「世話になった海の頼みだ。俺は異論はありません。」
海は大樹の言葉にホッと安心の息を漏らし、優しげな瞳で二人を見た。
「じゃあ話しは終わりだ。二人の担任を紹介しよう。」
海がそう言うと、一人の男性が入ってきた。
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