孤高の鴉

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その頃大樹達は学園で何気無く授業を受けていた。 大樹や光輝にとっては簡単すぎる内容ではあったが、恭介の授業は非常に分かりやすかった。 隣の席の華恋が少し悩んでいたので、分からないところを教えるといった普通の日常を過ごしていた。 余談だが、華恋は大樹の隣の席の男子生徒をどうやったか知らないが別の席に飛ばし、大樹の隣の席をもぎ取った。 「最近母さんに会ってないな。ちょっと会いに行くか。」 なんとも気紛れだったが、大樹からすれば授業なんかで座ってる時間が勿体無い。 大樹は手を上げて立ち上がった。 「先生、ちょっと体が調子良くないみたいなんで帰ります。」 「あっ、僕もいいですか?」 光輝もお腹を押さえて手を上げて立ち上がった。 「絶対嘘じゃねーぶふぉ!!」 華恋と同じような感じで大樹の隣の席にいた俊が、大樹に右手で殴られた。 「あれ?風邪の影響かな?右手が勝手に……」 「……まぁ、いいだろう。ゆっくり休んでこい。変わりに明日休んだら単位ねーからな?」 大樹と光輝は頷くと教室を出ていったが、その後に教室では大樹や光輝よりも重症で気絶した俊は放置されていた。 大樹と光輝はギルド「籠獅」に転移し、ギルドマスターの部屋を開けた。 「……久し振りだね、母さん。」 とは大樹が言ったものの、書類の山に向かって言っているので佳代に言っているかは何とも言えない。 「光輝がいないから書類が終わらないんだな。」 「はぁ~。今から二人でやるよ。」 大樹と光輝の二人は溜め息を漏らしながらも書類に手をかけようとしたが、その手は止まった。 異常な程の殺意を感じたのだ。 魔力はそこまで感じないが、明らかにヤバい存在が近づいてきている。 佳代もすぐに目を覚まし、ギルド員を多めの一万人エストの国境に向けて転移させた。 「今回大樹と光輝は手出ししないで。あなた達がいなくてもなんとか出来るぐらいの力を彼らは持ってるから。」 大樹と光輝は佳代に言われて、納得しきれてはいないが、ギルドで少し様子を見る事にした。

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