プロローグ

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入部して数ヶ月 僕は、元々運動神経がなかったのであまり上達しなかったがヤスだけは違った。 ヤスは、みるみる成長し2、3年生といっしょに交ざって練習するくらいになっていた。 僕は、そんなヤスをとてもうらやましがっていた。 そして、月日が流れ3年生も引退し2年生4人と僕達1年生6人の新バスケ部になった。 新バスケ部になって最初の夏。 僕達は、いつものように練習に明け暮れていた。 バスケ部の顧問が練習中に僕達に集合をかけた。 すると顧問が「今から、五人ずつふたつに分けて 軽く試合をするぞ~。」と言った。 僕以外の部員は、「試合だぜ、練習の成果を見せるときだ。」などと言って張り切っている。 正直試合は嫌いだ。 どうせ、僕は足手まといになるだけだからだ。 でも部員は、2年と1年合わせてちょうど10人しかいないので試合に出ざるをえなかった。 僕はチーム分けでヤスと同じチームになった。 それだけでなぜかホッとした。 試合が始まろうとしたとき 顧問が「言い忘れてたがいいプレイをしたやつには、今度の新人戦にスタメンでだしてやる。」と言った。 部員は、みんなヤスがなるだろうと言っている。 僕もそう思った。 そして試合が始まった。
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