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『…寝る』
『俺も寝る。おやすみ鬼道クン』
『おやすみ…』
ベッドの上で二人、並ぶ。
赤い瞳は瞼の下に隠されて、すぐさま寝息が聞こえてきた。
『(そんな疲れたのか…)』
亜麻色のドレッドヘアーを撫でる。
こんな髪が似合うのは彼くらいだよなぁ、と思いながら。
睡魔が俺にも襲い掛かってきた。
瞼が重くて仕方ない。
大きな欠伸をひとつ、目を閉じ暗闇に準ずる。
意識はすぐに持って行かれて俺も疲れてたんだな、と思いながら眠りについた。
翌日、鬱血痕に気付いた佐久間と本気で殴り合いになった。
泣きながら喧嘩を売られたのは初めてだ。
呆れる俺と、おろおろしてる鬼道クン。
あまりのカオス具合に、ただ呆然。
まぁ、挑発されたのなら相手になるさ。
―――騒ぎを聞き付けた音無に三人並んで説教されるまであと十秒ほど―――
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