6,委員長

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「何?今の人。」 何か…感じ悪っ それに高圧的だった。 「館長。偽善者ですね。」 「偽善者。」 そんなにはっきりと言ってしまっていいのだろうか。 しかし確かにその言葉はしっくりくる。 「館長は、弱者に優しくすることで自分が強者だと再認識する人間です。だから僕には異常に優しく甘い。そして自分はいじめられっ子を守る委員長のごとき存在だと、自負しているのですよ。因みに今、あなたは館長にとって、いじめっ子の立ち位置にされましたね。」 「勘弁してほしい。」 「だから忠告したじゃないですか。 『先生はきっと後悔しますよ。自分は図書館に行くのになんて恰好をしてきてしまったのだろう。と。』 そうはっきり言ったはずですよ。」 何故私は辺銀の言うことを聞かなかったのだ。 「なんて浅はかだったんだ。」 面倒な委員長に顔を覚えられてしまった。
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