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その後私たちは図書館でそれぞれ思い思いに動いた。
私はもちろん、
これからの私の生活のために、
頭の端に引っかかるような何かを求めつつ、様々な知識を頭に入れようと苦心していた。
辺銀はというと、周りの人間に不振がられることもなく、ゆっくりと図書館を詮索し本を開いていた。
辺銀は毎日図書館に来ると言っていたので、
それが日常の風景として図書館に馴染んでいるのだろう。
そんなものをうっかりと見てしまっては危ない。
そして見惚れたら最後、
辺銀が5冊目の本に取り掛かろうという時まで見続けてしまうのだ。
それは時間にすると一時間ぐらい。
しかも私はすでに3回は見惚れている。
もう時間は4時を回った。
やばい。
何の知識も入らなければ、アイディアも浮かばない。
この数時間で頭に入れたものと言えば、辺銀の本を読む姿。
お、終わっている。
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