7,いじめっ子はだーれだ

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「先生。どうですか?何か収穫はありましたか?」 「うおぉい!」 変な声を出してしまった。 いつの間に後ろに? 「先生、あまりの本の多さに気が狂いましたか?」 「そんなわけないだろう。辺銀に驚いただけだ。」 「ほう。」 信用されていない。 「よかった。辺銀君こんなところにいたのね。」 「ぬあぁい!」 変な声を出してしまった。 私の驚く姿は、まるで獣のようだ。 学生時代、そう何度、友に言われたことか。 「六篇さん。図書館ではお静かに。」 「…すいません。」 「館長。どうかしたのですか。」 「いえね。いくらなんでも、一緒にいる人がこんな恰好じゃ辺銀君がお気の毒で。といってもあなたじゃ、服のことが分からないだろうと思って、私のいらなくなった服を持ってきたの。体のサイズは同じぐらいだろうから、着れると思う。」 「は?いや、服ぐらいは自分で。」 「いいえ。せっかくなのでいただきます。」 「…辺銀。お前…楽しそうだな。」 今にも笑い出しそうな顔をしているぞ。 「辺銀君がそう言ってくれると嬉しいわ。じゃあ、はいここに置いておくから忘れずに持って帰って。」 カウンターの内側に置かれた紙袋には、 衣服がこれでもかというほど詰まっている。 …。 一番上にはひらひらのスカートが…。 あれを、私に履けと言うのか。
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