記憶

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「今度は何?」 すると彼女は少し抑えた声で言った。 「見てください、あの人」 あたしは優ちゃんが指をさした方を見た。 その人は満開の夜桜を見つめていた。 学生───? 「あの制服、北高ですよ」 北高というのはこのへんではトップの高校。 あたし北高の生徒は眼鏡でひょろっとしたイメージがあったんだけど 全然そんな風に見えな…… 「全然そんな風に見えませんね、今時の感じで かっこいいですし」 またこの子は……
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