記憶

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1階の2年の廊下につくと里乃は自分のクラス、4組の鍵を閉めにいった。 「さて、あたしも…」 忘れ物がないか確認するために教室を見回したのだけど ────ランドセル? そこには 黒い綺麗なランドセルがあった。 あの席は確か… まさかと思ってあたしは座席表を手に取った。 「……やっぱり」 その席は 吉井くんの席だった。 探しに行かなきゃ あたしは大声で里乃に先帰っててとだけ言うと、 靴箱に向かって走っていた。
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