――第二章――

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……誰…… 近藤の声を遮り、野太い声が響き渡り、門の方向を一斉に目を向ければ再び声が響き渡る。 「誰もおらぬか!!」 先程とは違う男の声が響き、道場主である近藤が腰を上げた。 「なんだなんだ!?喧嘩でも売ったか土方さん」 「なんで俺になんだよ」 「土方さんしかいねえだろ!?問題児は……。どうせ奉公先の女でもひっかけてその関わりあるもんが来たんじゃねえのか!?」 「んなことするかよ」 ……原田さんの言ったこと、当たってる 呆れ顔を浮かべる土方をつついて遊ぶ原田。 少しばかり先程まであった緊張感はほぐれ、麗も苦笑いを浮かべていたが再びその表情が引き締まることになる。 帰ってきた、近藤の言葉によって……。 「道場やぶりだ」
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