バイト🍀

3/4
前へ
/4ページ
次へ
「何でこんなところに!?」 「だーかーら、言いにくいことなんだって。」 ゴクン、唾を飲み込む。 ヒトの前でいえない仕事!? 「俺の仮の彼女になってほしい。」 「はい!? 仮カノ!?」 仮彼女、略して仮カノ。 「なんで、人前で言えないのよ。」 「そんなの、俺の周りにくっついてる女子達が 『私がやるー。』とか言うに決まってんだろ?」 うん――、なるほど。 って、納得してる場合じゃない! 「そんな…、仮カノなら他にやりたいこいっぱいいるんじゃないの?」 じっと見つめて話した。 どう答える!? その時だった。 ガシャン! もたれかかっていたフェンスが、揺れた。 司原が私の肩の近くに手を置いたからだ。 「そんなの決まってんだろ。」 ――…。 「お前が好きなんだよ。」 なーんて、恋愛漫画みたいにいっちゃいます――!? 私の頭のなかで天使が踊り始めた。 ヒャッホーイ! だめだ…。 壊れてる。 これ、期待しちゃってOKパティーン? あ、パティーンって言うのは パターンのことね! 自分がよくわからない。 こんな壊れてるのに、パティーンの解説だけはできるなんて…。 じっと私を見つめていた綺麗なお顔の司原が口を開いた。
/4ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加