メゾン・バタフライ

105号室 リサの場合

周りの女の子は、毎日メイクで固めて、髪を染めて、巻いて。
携帯電話で繋がった薄っぺらな友情。
言葉遣いも、何だか今風で。
昨日のテレビの話とか、好きな芸能人が誰とか。
彼氏とうまくいっていないやら、あの先輩がカッコいいやら。
何処でキスしたとか、いつ処女を捨てたとか。

気後れしそうになりながら、私はそんな周りに合わせて、くだらない毎日に笑顔で答えていた。

だから、私の十七年間の最後なんて、こんなものなのかもしれない。

目隠しと猿ぐつわを、両手両足を縛られながら、全裸で横たわる自分が、何だか滑稽に思えて思わず笑ってしまった。