青い告白

6/6
前へ
/23ページ
次へ
その日は確か暑かった。 放課後の教室で、松浦の委員会が終わるのを待ち伏せして、やっと想いを告げた日。 好きで。好きで。好きで。 うまい言葉なんか浮かばなくて、気のきいた言葉なんか言えなくて、 必死になって告げた…のに。 別れた元彼女の名前をだされて、正直泣きたくなった。 あの日、俺はどうやって帰ったか覚えてないけど、 視界が少しだけボヤけたのは覚えてる。 夕暮れの教室で、 本当に泣きたかったのは、 俺じゃなくて松浦だったのに。
/23ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加