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風神:だからすみませんって言ってるだろ・・・。
すると別の男が襟を掴んできた。
男B:口の利き方には気をつけろよ坊主。
男C:あ、そうだ。俺今ストレス溜まってんだよ。その解消相手になってくれます?
男A:おっ!いいなそれ。ギャハハハ!!
風神:(はあ~。朝からなんだよ・・・。)
数分後、そこには3人の男が横たわっていた。
風神:遅刻には気をつけてくださいねー。
自慢じゃないが、俺は見た目に反して喧嘩は強いほうだ。頭はものすごく悪いが・・・。
しばらくして学校に着き、正門の前の掲示板に張り出されている紙を見た。
風神:(えーっと俺は・・・2年3組か・・・。)
階段を上って教室まで歩き、座席を確認して教室のドアを開けた。
新学期スタートということもあって、教室はかなりざわついていた。
早見:おーライセー!また同じクラスだなー!
早見が俺に向かって手を挙げた。
こいつの名前は早見大紀。俺の数少ない友達の1人だ。
風神:おお・・・。
早見:なんだよライセー、また一緒なんだぜ!?もう少し嬉しそうな顔しろよ!
風神:そうだな・・・。
俺はカバンを机の上に置き、席についた。
早見:テンション低いなー。今朝何か嫌なことでもあったか?
風神:ちょっとな・・・。
早見:へー。なんだよ教えろよ!
風神:いや~な夢を見ちまってな・・・。
不良に絡まれたのも嫌なことのひとつではあったが、やはりあの夢が印象に残っていた。
早見:夢?どんな?
風神:世界が滅びる夢・・・。
早見:ハハハ。そりゃ大変だ!
風神:まあ所詮夢だからどうでもいいんだけど・・・。
早見:つーかお前、新学期なんだしその右手、そろそろなんとかしたらどうだ?
早見は俺の右手の「I」の文字を指さして言った。
風神:前にも言っただろ。これはどうやっても消えないんだよ。しょうがないだろ。
早見:しっかし目立つよなそれ。手袋でもしたらどうだ?
風神:春に手袋してたらそっちの方が目立つだろ!それに普段右手はポケットに入れて歩いてるから大丈夫だよ。
俺たちがたわいもない話をしていると、教室の入り口から見慣れた男の先生が入ってきた。
風神:担任は岡山なのか。
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