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第2話 降りかかる謎
第2話 降りかかる謎
始業式が始まった。ステージにはガッチリとした体つきの男が上がってきた。
風神:(あれが新しい校長か・・・。)
校長がマイクの前に立つと、ざわついていた生徒が一斉に静まりかえった。
校長は軽く一礼をした。
校長:皆さん。もしも明日・・・。
どうせつまらない話をするんだろうなーと思いつつ、校長の方を見ていた。
しかし次の発言で、俺はどきもを抜かされた。
校長:世界が滅びるとしたら、どうしますか?
風神:!?
校長のいきなりの発言に、生徒たちは驚きを隠せずにいるようだった。
俺はその中でも特に驚いていただろう。なんせあの夢を見た後である。
風神:(何言ってんだ・・・あの人・・・?)
すると校長は、俺のほうに視線を向けた。
風神:(・・・・・・俺を見てやがんのか・・・・・・!?)
しばらく俺を見たあと、校長は視線を元に戻した。
校長:まあ、冗談はそのくらいにして・・・。
生徒からはちょっとした笑いが起こった。
校長:皆さん初めまして。新しくこの学校の校長を務めさせていただく、雷豪虎次郎(らいごうとらじろう)と申します。どうぞよろしく。
その後校長は、新入生への歓迎の言葉だの、これからの生徒のあるべき姿だのを述べ始め、いかにも校長といった様子を見せていた。
校長の話が終わると、それぞれのクラスの新担任の紹介や校歌斉唱など終え、始業式は幕を閉じた。
俺は教室に戻って席につくと、また早見が俺のところにやってきた。
早見:いや~ビックリしたなあ。いきなり世界が滅びるとか言い出すもんなあ。
風神:・・・・・・。
早見:おい聞いてる?
風神:ん!?ああ、変な人だったなー・・・ハハ・・・。
今朝見た夢、そして校長の発言、果たして偶然なのだろうか。
風神:(考えすぎだな・・・。)
すると俺たちの目の前を、1人の女子が通りかかった。
ドクン
風神:!!??
俺は右手が鼓動を打ったような感覚に襲われた。
風神:(なんだ!?こんな感覚は初めてだ・・・。)
俺はその女子の方を見た。
早見:ん?どした?
風神:あの女子・・・。
俺は席に座ったその女子のほうを軽く指さした。
早見:あの女子がどうした?
風神:いや・・・なんでもない・・・。
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