第2話 降りかかる謎

1/2
前へ
/6ページ
次へ

第2話 降りかかる謎

第2話 降りかかる謎 始業式が始まった。ステージにはガッチリとした体つきの男が上がってきた。 風神:(あれが新しい校長か・・・。) 校長がマイクの前に立つと、ざわついていた生徒が一斉に静まりかえった。 校長は軽く一礼をした。 校長:皆さん。もしも明日・・・。 どうせつまらない話をするんだろうなーと思いつつ、校長の方を見ていた。 しかし次の発言で、俺はどきもを抜かされた。 校長:世界が滅びるとしたら、どうしますか? 風神:!? 校長のいきなりの発言に、生徒たちは驚きを隠せずにいるようだった。 俺はその中でも特に驚いていただろう。なんせあの夢を見た後である。 風神:(何言ってんだ・・・あの人・・・?) すると校長は、俺のほうに視線を向けた。 風神:(・・・・・・俺を見てやがんのか・・・・・・!?) しばらく俺を見たあと、校長は視線を元に戻した。 校長:まあ、冗談はそのくらいにして・・・。 生徒からはちょっとした笑いが起こった。 校長:皆さん初めまして。新しくこの学校の校長を務めさせていただく、雷豪虎次郎(らいごうとらじろう)と申します。どうぞよろしく。 その後校長は、新入生への歓迎の言葉だの、これからの生徒のあるべき姿だのを述べ始め、いかにも校長といった様子を見せていた。 校長の話が終わると、それぞれのクラスの新担任の紹介や校歌斉唱など終え、始業式は幕を閉じた。 俺は教室に戻って席につくと、また早見が俺のところにやってきた。 早見:いや~ビックリしたなあ。いきなり世界が滅びるとか言い出すもんなあ。 風神:・・・・・・。 早見:おい聞いてる? 風神:ん!?ああ、変な人だったなー・・・ハハ・・・。 今朝見た夢、そして校長の発言、果たして偶然なのだろうか。 風神:(考えすぎだな・・・。) すると俺たちの目の前を、1人の女子が通りかかった。 ドクン 風神:!!?? 俺は右手が鼓動を打ったような感覚に襲われた。 風神:(なんだ!?こんな感覚は初めてだ・・・。) 俺はその女子の方を見た。 早見:ん?どした? 風神:あの女子・・・。 俺は席に座ったその女子のほうを軽く指さした。 早見:あの女子がどうした? 風神:いや・・・なんでもない・・・。
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加