プロローグ

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数十分、髪の毛を整えて2階の自分の部屋に向かう 部屋の机の隣に乱暴に投げてある鞄を広い玄関に向かう 靴を履き ドアを開け ドアを閉め 鍵をかける 一連の動作を行い俺は歩き出す 「いってきます」 返事が帰ってくることはなかった それを知っていながら挨拶をする俺は律儀に違いない 携帯にイヤホンを差し音楽を聴きながら見慣れた道を歩く 『今日は素敵な出会いがあるでしょう!』 さっきの占いの言葉が頭に出てきた 「本当にあったらいいけどな。 フフフンフーフントゥエンティーワンフォー」 俺は微笑して某アイドルグループの大ヒット曲を聴きながら歩き出す いつもと変わらない朝 だが今日素敵とは言い難い出会いがあったとはこの時誰も知らなかった。
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