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あっという間に式が終わり、国民にお披露目が成された。
解放されたのは夜で、城の奥の一室に案内された。
「レンカ様、この者らはレンカ様のお世話をさせて頂く侍女のフェイと護衛騎士のシリン=フュールングです。」
「「よろしくお願いします」」
「はっはい!よろしくお願いしますぅ…ってえぇ?!」
王子付き侍従のヴェルナール=カランが恭しく頭を下げる。
それに習い、二人の女性も頭を下げた。
どうすればいいのか分からず、目をあちこち走らせる。
ふと、部屋の中央の金の刺繍が目立つソファーに腰掛ける人に気づいた。
どうやら私の反応が可笑しかったのか、口元に僅かな笑みを作っている。
「そういうわけだ、よろしくな俺の妻」
「ど…どっきりじゃないのぉおコレ!!?」
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