218人が本棚に入れています
本棚に追加
/53ページ
「お前俺をバカにしてんのか?」
「いやいや説明もなしに連れて来られて、なんかすんごい部屋にいることぐらいしか…てか説明して!っください…」
「仕方ない…お前たち下がれ。」
まさに鶴の一声、あっという間に部屋の中は二人きりとなった。
その間に私も座るように言われ、王子様の反対側へ座った。
「簡単に言うと虫よけだ」
「…つまり?」
「俺は今年で20になる。俺の父、国王はそろそろ本気で俺に嫁を娶れと言ってきた。」
王族に生れし者、国同士をつなぐための政略結婚が当たり前と聞く。
現に国王陛下は隣国のお姫様と結婚し、子供を設けている。
きっとこの王子様もそうなのだろう。
…私と同い年か。
まぁ私の場合嫁き遅れなんだけど。
最初のコメントを投稿しよう!