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「あれ?お兄様?」
「やあシリン、お勤めごくろうさま」
こうして揃った兄弟を見比べると、似ているのが分かる。
金髪にふわふわの髪質、空色の瞳に陶器のような白い肌。
(本当に美しいわ)
ほうっと感嘆の声を心の中で零した。
「あの?レンカ様?どうされたのですか?」
「っあぁ!申し訳ありません…お二方に見とれてしまいました//」
「これはお戯れを」
「これは有難き幸せ」
「…」
「…」
ヒュールングの兄弟は互いを見合う。
どちらも相手が発した言葉に不満があるのが一目瞭然だ。
とくに妹の方は、今にも掴みかからんばかりの勢いで兄を睨む。
こうなると、最早私は蚊帳の外状態だ。
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