告白

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御中日和。 彼はいわゆる『天才』で、いつも学年トップの成績だが真面目に勉強している姿はほぼ印象になく……むしろこの屋上で寝ていることが多い。 うちの学校の屋上は開放されており、ベンチや自販機も置いてある。 休み時間中は常に人が多いが、彼の好むその場所は、一段と高い給水塔の隣にあった。 騒がしい屋上を少し高い場所から見下ろす位置。 専用のハシゴでしか行けないその場所は、いつからか誰もが認める彼専用の場所となっていた。
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