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「王子~!大揮(ダイキ)王子は何処(イズコ)かぁ~!!」
大きなシャンデリアが飾られ、真っ赤な絨毯が敷かれた廊下に響く大きな野太く武骨な男性の声。
どうやら誰かを探し回っているらしい。
「王子~。どこにおられるのですかぁ~!」
返事は返って来ないが、男は気にせず、廊下を走り回り、王子捜索を続けていた。
して、その呼ばれている大揮王子はと言うと………。
大揮「ふぁ~~~~~ぁ。」
城の最上階………屋上で欠伸(アクビ)をしながら横になっていた。
下にはレジャーシートを引いて…………。
晴天の空の下、男が探し回っている事など露知らず、呑気に寝転がっている。
大揮「こんなに良い天気なんだから、昼寝しないと損だよなぁ~。」
日の光に照らされ、キラキラと輝く茶髪を撫でながら言う。
顔立ちが整っている彼が半眼でその様に言う姿は何とも形容しがたかった。
しかし、これはこれで悪くない。
美少年が物思いに耽っている様に見えなくもない。
だが、言ってる事は何とも一国の王子の物では無かった。
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