第一章 -side ヒロト-

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ザーーーーー… 雨音ではっと我に返ると、休憩も半分以上終わっていて次の現場へ向かう時間の10分前になっていた。 携帯を確認すると、新着メールが2件。 1件はメールマガジン、もう1件は浮気相手の女。 サヤかも、なんて思った俺は本当に都合が良すぎる。 <凄い雨だね。ヒロトに会いたいよ。> 「サヤではなかった。」なぜかその事に頭に血が上り、携帯を放り投げそうになったが、サヤはもう帰って来ない。 そう思うと突然寂しさがこみ上げ着信履歴から女の番号を探し電話をかけた。 サヤに電話をかける勇気など無かった。
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