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「えー。別れちゃったの?」
行為が済み、裸の女が俺の肩に頭を乗せ驚いたように言った。
「何で、何で?」
「ばれたんだよ。」
「あたしとの事?それとも違う女との事?」
妖艶な笑みを浮かべ、女は俺とサヤとの別れを喜んでいるようであった。
「どっちでもいいだろ。」
「あたしの他にまだ女いるんだね。」
「あんたには関係ない。」
「彼女が気の毒。可哀相に、傷ついただろうね。」
俺の体に手を回しながら言ったその言葉で、再びあの傷ついたサヤの表情が脳裏を過ぎった。
この女の他にも関係を持っている女がいるのは確かなこと。
今も酷く傷つき泣いているのか、それとも他の男に慰めてもらっているのか。
サヤが他の男に抱かれているところを想像するだけで頭がおかしくなりそうだ。
なんて身勝手な男なのだろうか。
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