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僕は空を見上げる
暗く曇った空をただ眺めてる
僕の心には何もない
ぽっかりと穴が空いている
その穴を埋めるものなんてない
埋められるものが僕にはないから
すり抜けていく人
僕はただ流されていく
ヒトに、コトバに、ココロに…
暗い空からこぼれてくる雫
何もかも洗い流していけ
傘もささないで歩く
髪から雫がぽつりぽつりと落ちる
ゆらりと広がる小さな波紋
僕はそれを眺めていた
僕を呼ぶ声が聞こえた気がした
その声すら僕には届かないんだ
どんなに叫んでも
誰にも届かない声は
その場に空しく響く
街の雑踏に掻き消されていく
僕はただ力無く立ち尽くす
誰でもいい
誰でもいいから
僕の存在に気付いて
それだけで僕は救われるから
気付いてほしいんだ
僕のこの小さな声に
諦めていたコトバに
生きる意味を持たせてほしいんだ
光の指す方へ手を伸ばす
手を伸ばした先に
何があるかは知らない
だけど必死に手を伸ばす
不意に誰かが僕の手を掴んだ
優しくて暖かい手だった
僕は君に救われたんだ
君は僕に｢大丈夫だよ｣と言ってくれた
それだけで涙が溢れた
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