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小学生になっても僕は女の子に間違えられていた。 一目惚れしました、って男子に告られた時は本当に焦ったよ? どこが女の子に見えるんだか。 僕が答えられずに口を閉じていると 「俺の女に手出すな」 肩を寄せて、相手に言った。 不覚にもそんな弟にときめいてしまったのは一生の秘密。 これは墓場まで持ってくよ。 そいつは謝って逃げていった。 僕が男だ、って知らずにね。 「ははっ」 志紀はそいつの滑稽な姿に笑いを堪えきれなかった。 「ふふっ」 僕もつられて笑っちゃった。 ¨
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