115人が本棚に入れています
本棚に追加
「とりあえず理由は分かった。だがご飯食べるときどうするんだ?」
試しに炊飯器に問いかけてみる
「お兄はご飯食べたいの?」
お兄お兄お兄――
その言葉が悠陽の頭の中でエコーする
「うん!お兄ご飯食べたい!」
「うわ~」
七海には軽く引かれたが、そんなこと知った事じゃない
「はい、これがお茶碗です」
寝々は茶碗を炊飯器に渡す
「ちょっと待ってね」
そして炊飯器は何やら口をもごもごすると――
「ヴぇ~~~~」
口からご飯出すのかい!?
思いっきり吐いてるようにしか――
「生々しいですね?」
俺に問いかけないで寝々…
「はい、お兄のためにたくさん出したよ!」
炊飯器から茶碗を受け取ると、茶碗にはご飯以外にドロッとした液状のものが…
「よかったねお兄、この子が頑張ってよそってくれたんだから全部食べなきゃねぇ」
と、かなり嫌みを含めた笑顔をする七海
「ごくり…」
元はご飯、元はご飯、元はご飯…だと思う
最初のコメントを投稿しよう!