あなたと金曜日

～木曜日の嘘～

「…これは？」

「えびカツ」

からりと揚がったえびカツから、香ばしい匂いが漂う

「お得意さんのヒマリちゃんに、味見してほしくて。…あ、えびが嫌いなら無理はしないで」

「ううん。えび、好き。食べていいの？」

……篤軌さん、今、"わたし"に食べて欲しいって言った？

他の誰でもない、この、わたしに。

不意に胸のドキドキが高まる。

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