僕とお兄さん

3/4
前へ
/32ページ
次へ
      今日も、いつもの様に学校をサボッてバイト先への移動途中     【直感】と言うが正しいのかな?   不意に一人のお兄さんに目が向いた     周りを見ず   ただ無表情のまま歩いているだけのお兄さん   自分の世界しか持って居ないように見える       多分僕と同じ高校生かな 歳は僕より1、2つ上ぐらい   綺麗なのにカッコ良い印象を受ける顔立ち   僕は別にホモとか、そういう訳じゃなぃけれど…   何故か   そのお兄さんに惹かれてしまった     学校をサボッてはお兄さんが通る街に来て、学校帰りのお兄さんを見るようになった     お兄さんは変わらず周りに目もくれず、真っ直ぐと歩いているだけで     変わらず、無表情でもあった   しばらくお兄さんを見て行くうちに、フと何かが気にかかるよぅな感じがしてくる     それが何なのか分からないけど   僕も知っていそうな何かを       今日は雨が降っている   でも 僕は傘を差さない ただ 何となく差さないでいたらビショ濡れになっていた   まぁ、当たり前か(笑)       「ねぇ、お兄さん。僕の事拾ってくれない?」       フと気付いた時には、時既にお兄さんに話しかけていた     「何かお兄さん寂しそうだから、僕がお兄さんの傍に居てあげる。」     お兄さんを見つめたまま、ニッコリと笑みを浮かばせているも、お兄さんが僕をジッと見つめたまま動かない       「お兄さん?」     「何だ?」     僕が声を掛けると、一瞬僅かに変化を見せた表情が無表情に戻り 僕を見る     分かった事がある     「僕に見惚れてた?」   「あり得ないね」   茶化してもあっさりと流される     「つれないね…お兄さん。ねぇ、それより僕の事拾ってよ」     冗談のようで本気の一言     「断る。何処の馬の骨とも分からない奴を家に上げる訳が無い。それに…」     僕が分かった事           →
/32ページ

最初のコメントを投稿しよう!

235人が本棚に入れています
本棚に追加