アンリの日記

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アンリの日記

「これはこの屋敷に来てからのことだからお前達も覚えているだろう。いつぞやの、アンリの日記を皆で読もうということになったときの話さ。ヨウには話していないし、いろいろと納得することがあると思うよ?」 「アンリさんというと、クリスさん達の元々の主にあたる方でしたね?」 「えぇ、その通りです。そして、奏お嬢様の祖先にあたりますね」 「アンリさまの身長は1.5ヤードだったのデスよ」 「バカ姉、ヒトの身長はヤードで表さない」 「しかも誰も身長は聞いてないし」 おバカ発言をしたのがアルト、バカ姉と言ったのが妹のピノで、最後のはもう一人の妹キャロル。 アルトは三つ子で、アルトの下にキャロル、そしてキャロルの下にピノという順番なのだが、ピノがしっかりしすぎているためピノの下に、アルトとキャロルという双子がいるように思えてしまう。 まぁ、外見的にもピノが一人眼鏡で姉との差別化を謀っているから余計かもしれないのだが。 「じゃあ話を始めるとするか」 バカ話に花が咲く前に、私はそう言って話を始めた。
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