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「ごめん、待った?」 「んー…ちょっとだけー。」 「あー、ごめん。なんか奢るわ。」 「んー、なら…クレープがいい。この間のお店の。」 「了解。じゃ、行こうか。」 差し延べられた綺麗な暖かい手に自分の指を絡める。 「晴れてよかった。」 「ほんとにね。」 手を繋いでゆっくり歩く。 風が、お日様が、繋いだ手が暖かくて幸せな気分になる。 「なに笑ってんの。」 「いやぁー、幸せだなぁって。」 「そう。なら俺も幸せだわ。」 微笑む彼の頬に浮かんだえくぼが可愛くて、私はまた笑った。 .
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