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「憂っ、お祝いの花の確認してほしいって!!」
「わかった!!
そっちもあとで照明と音のタイミング確認するから準備できたら担当者に言っといてっ」
「了解っ!!」
あれから2ヶ月
準備も佳境に入って
更に忙しさを増している
確認確認確認…
「的伎さん、こっちいいですか?」
「はいっ」
「いやー、忙しそうだね」
聞き慣れた声に振り返れば、
『神』がいた
「日陽くん!?
ナイスタイミングっ
森のとこ行って!!」
「早速!?
まーいいけど」
桜が満開の春に間に合わせたいというクライアントの要望に応える為に
俺は今、物凄い汗をかきながら最終確認中
春の陽気を
心地いいと感じる暇もない
憎らしいほど熱を帯びて
俺に降りかかる
「あちぃ…」
今日までに出来る準備を終えたのは、太陽の姿がとっくの昔に消えた後だった
「まさか、こんなにこき使われるとは…」
「それだけ信頼されてるってことだよ?」
「なにそのポジティブさ」
結局、3人で帰ってることに気付く
「憂の飯食いたーい…」
「は!?無理だよ!!
そんな暇ねぇし」
日陽くん、切実すぎるよ
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