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そして5時限目が終わり、6時限目が始まった。次の授業は美和のクラスと麻美のクラスでの体育の合同授業だった。麻美は美和を見つけると、満面の笑みで美和の所に行った。美和も麻美に気付き、手を振り返した。そんな時、天条院が美和に話しかけて来た。
天「あら、上川さん久しぶりね。いつから帰国して来たのかしら??」
『昨日からだよ。天条院さんも相変わらず嫌味な性格してるみたいね。』
天「嫌味とは心外ですね。私はただ、ルールを守るように言っているだけですよ??それをこの麻美さんはみんなの所有物を独り占めしてるから、罰を与えてるだけですの。」
『彼等はモノじゃないわ。誰が誰と仲良くしようとそれは本人の自由だと思うけど??』
それには周りにいる女子みんなが美和の意見に同意した。
天「私はこの学園の均衡を正そうとしてるだけよ。感謝される事はあっても疎まれる事は無いわ。」
『感謝ね…私には麻美に嫉妬して、八つ当たりをしてるようにしか見えないんだけど??仮にも大財閥の令嬢ともあろう者が実に醜いわ。』
天「なんですって!!」
女1「梓様。」
女2「少し落ち着かれて下さい。」
天「これが落ち着いていられないわよ!!」
「…本当は父さんに頼んで天条院グループとの契約を打ち切っても良いんだけど…』
天「なっ!!」
『これは私達の問題だから、私達で決着をつけましょ??』
天「どうやって??」
『そうだな~。ちょうどテニスコートもあるし、テニスで決めるとか。負けた方が潔く身を引いて勝者の言い分を呑むっていうのはどう??』
天「クス、良いわよ。私が勝ったら、私のやり方にケチをつけないで下さいね。」
『)良いよ。でも私が勝ったら麻美はもちろん、これからレギュラーと仲良くする女の子には一切手を出さないこと。約束出来る??』
天「えぇ、良いわよ。じゃあ、始めましょう。」
そして試合が始まってから10分もしないうちに美和の圧勝で終わった。その後天条院は美和の前に姿を表さなかった。
次の日、美和の噂は瞬く間に広がり、天条院を黙らせた美人転校生として広まった。そして昼休みになり、唯は噂の転校生が美和だということを知った。
唯「え~!!噂の美人転校生って、上川さんだったの??」
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