5人が本棚に入れています
本棚に追加
そのあとしばらく隣の席の雛と無駄な話しをしているとHRの時間になり、教室の扉が開いた。
入ってきたのは、とても綺麗な女の先生だった。
「「うおぉぉぉおぉ!!!!」」
この雄叫びはうちのクラスの俺以外の男共だ。
……いきなり叫ぶのマジやめれ………
「は~い皆さん静かにしてくださいね。」
「「は~~~~い!!」」
こいつら……息ぴったりじゃねぇか!!………あなどれないな…
「私は今回、この2年4組の担任になりました、高島 美紀(タカシマ ミキ)です。これから皆さんよろしくね♪」
「「うおぉぉぉおぉ!!」」
『先生、彼氏いますか?』
『先生の好きなタイプは?』
『先生のスリーサイズは?』
俺以外のクラスの男子全員が美人な担任の高島先生に向かって怒涛の質問ラッシュを浴びせていた……
「皆さんそんなに先生をからかわないでくださいね♪あんまりすると………お仕置きするからね♪」
「「気をつけま~す♪」」
皆は反省してるかどうか分からないような返事をしていた………
俺はその時先生の笑顔を見て背筋が凍りつきそうになった…………あの笑顔は絶対に裏がある……
俺が先生をよく観察していると……
ドンッ!!
「――ガフッ!!」
隣の席の雛に脇腹を殴られた。
「痛ぇよ……いきなり何すんだよ!!」
「何先生に見とれてんのよ……あんたもあのわけの分からない男子共の仲間になりたいの?」
あいつらは……なんか祭りみたいだな……
「絶対に嫌!!…だいたい俺は見とれてたんじゃなくて、あの人を観察してたんだ。……あの笑顔…裏があると思わねーか?」
俺はとりあえず、このむさ苦しい男子共の仲間に俺がなりたがっている…という雛の誤解を断固否定し、今考えてた事を話した。
最初のコメントを投稿しよう!