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「確かにあの笑顔……なんかあるわね…」
雛は先生を見ながら俺に賛成した。
「まぁ、そんな事は後でわかるでしょ。」
「そうだな…」
なんかもの凄い嫌な予感がする……
「私の自己紹介が終わったから、次は副担任の『岩守郷(イワモリ ゴウ)』先生よろしくお願いします。」
高島先生がそう言うと、教室の扉が開き、男の先生が入って来た。
服はタンクトップで体が結構ごつい。髪は角刈りで顔がいかつい。
めちゃめちゃ怖いよ……
俺がびびっていると雛が…
「あっ!?この先生は……クスッ」
「お前、この人知ってるのか?」
「さっき廊下に立って、誰かと話してたわよ。結構印象的だったわ…」
「そりゃあ、あんな体のごつい先生は印象的だろうな……」
「……政輝、人を見た目で判断してわいけないわよ。」
「はっ?」
俺が雛の言葉に疑問を抱いていると、男の先生が口を開いた。
「あんたたち、これからよろしくね♪うーん……そこの一番端の子……ムフフ…よろしく♪」
………うわっ!!カマじゃねぇかよ……しかも俺、目つけられちゃったよ…。
怯える俺。
ウインクする化け物
やべぇ……吐き気してきた。
できるだけこのカマには関わらないようにしたいな…。
俺の横にいる雛は机に伏せて震えていた。
「雛、大丈夫か?」
「……大丈夫、なんかじゃ……ないわよ……プフッ」
様子がおかしい…
こいつ、まさか…
「お前………笑ってるだろ!?」
「笑って……なんか…ない………わよ…」
よく見ればこいつは腕をお腹にまわしていた。
「嘘つけ!!お前、俺があのカマ野郎に怯えているのを見て笑ってるんだろ!!」
「何か悪い?」
開き直りやがったよこいつ…
ひでぇ…ひでぇよマジで。
泣きたくなるなぁ…
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