ゲキワルオヤジ

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吸えない葉巻を持ち歩くなんて、何考えてんだ。 ダンディー気取りか。 「フッ……ダ、ダディはへこたれねぇゼ……娘よ!」 先程のボディブローが効いている様で、その青ざめた表情たるや、王者に挑戦するボクサーの如く……なんたらかんたら。 あと一撃お見舞いすれば、なんなくダウンを奪えるであろう。 「うるせーよ、鏡視てこいバカ!」 夕夏の容赦無いストレートが炸裂した。 「バ、バカって……酷い……」 無惨にも敗北した挑戦者は、フラフラとよろめきながらリビングへ歩いて行く。 「ゲキワルねぇ……」 夕夏は並平の後ろ姿を見ながら呟いた。 「だったらまず、頭のバーコードをどうにかしろよな……」 どうやら残り少ない精鋭達は、棄て切れなかった様だ……  
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