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「ものすごい噴煙です!!」
どのチャンネルにかえても、その様子をうつしていた。
窓ガラスを揺らしたのは、『空震』というものだった。火山の噴火によって、大気が揺れ、それが衝撃を窓ガラスに与えた、という仕組みだ。
ここから数十キロも離れている、姿さえ見えないその山の噴火が、まさかここまで衝撃を伝えるとは、正直、信じられなかった。
噴火した山は、高校時代に登山遠足で一度、登ったことがある。
噴火するようなイメージはまったくなく、むしろおとなしそうな、横にだだっ広い山頂だった。その山が噴火した、というのだ。
「な、なんやろか!?」
母が取り乱していた。
テレビでは、噴火したその様子を伝えていた。その様子に思わず息を呑んだ。
山頂から、黒い噴煙が隆々と立ち上っていた。それは、とどまることを知らず、永遠と噴き上げるように見えた。
テレビに釘付けだった。
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