僕の小さなロウソク

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一週間後、いつものようにトラックに積み込み作業をしていると、また工場長に呼び出された。 「悪いけど、今日から第二農場、頼むわ。」 最初、予定していた第二農場の生産管理への転向の時期より、かなり早かった。 断るわけにもいかず、見かけだけは快諾していた気がする。 泊まり込みかなと、またため息がでた。 僕の会社は、中心市街地から車で30分ほどの、山間部にある。見渡す限り、田畑が広がっている。 そういうところで泊まり込みで生活するのも気が引けたし、大した娯楽も無いなかで自分の時間もろくに取れないのも、正直、嫌だった。
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