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「それなら良かった、俺の勘違いなら、恥ずかしいと思ったんだけどさ。さっきからずっとすごい困ってるみたいに見えたから。じゃあ、案内するよ」
そう言って彼は私の半歩前を歩き先導する。
そこに着くまでの間、色々な話をした。
私が田舎から出てきたばかりの事。
迷っていて、途方にくれた事。
彼の名前が、琉聖(りゅうせい)である事も教えてくれた。
そして別れ際、すっと慣れた手付きで、ジャケットの内ポケットから、名刺入れとボールペンを取り出し、何やら名刺に書き込むと
「また、こうやって話し出来るかな?てか、話ししたい…必ず連絡して?」
と、名刺を差し出しきた。
そこには『クラブ優。琉聖』
下には携帯のアドレスが書き込むまれていた。
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