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どうも、はじめまして。
僕の名前は大和田和正(おおわだ かずまさ)。26歳。
どこにでもいる平凡なサラリーマン。
でもひとつだけみんなと違うのはとっても足が臭いってこと。
自分では全然分からないんだけども、やっぱり自分の匂いは自分では分からないものなのかもしれない。
でも全然気にしていないんだ。むしろ誇りに思うくらい。こんな素敵な足を授かったことを。
なぜなら、こんな僕にも綺麗な奥さんがいる。街ですれ違った男たちが、みな振り返るほどの美人だ。
まぁ僕は気が気じゃないんだけど……。
僕はというと、顔はいたって普通。
でも街を歩けば、みんな僕のサインを求めてくる。そして、少しだけでいいから足の臭いを嗅がせてくれと言ってくる。
僕は日本人の誰もが知る大有名人なんだ。
こんな綺麗な彼女と結婚出来たのも、有名人になることが出来たのも、僕がある大事件を解決したから。
すべてこの足のおかげ。
これからそのお話をしようと思う。
僕がこの足とともに歩んで来た経緯をね。
まずこの話をするべきだろう。
今思うとこの時から足が臭い始めていたのかもしれない。
それは中学二年の異常に暑かった夏の日のことだった。
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