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「橘少将様・・・あなたの最後の相手になれて、嬉しいですわ・・・。」
そんな不吉なことを言っていた。
この京には怨霊、神、人がいる。
神には四神という京を守る神と四神をまとめる陰と陽の二対の龍と陰と陽が合わさった応龍がいる。
龍神は、人の姿をとり、地上に降りてくる。
そして、人の中から神子を探す。
基本的には龍神は神子の元へ降りてくる。
京の中にいる神子の所へ。
しかし、今回の神子は京の人間ではなかった。
時空を越えた先の世界から来た人間だった。
陽の龍神の神子には八葉という守り人がつく。
八人の四神の力を持った人のことを八葉という。
八葉は、二人揃って四神の一神に認められる。
二人の気持ちが通じ合ったとき、認められた証として、神の力を与えられる。
しかし、応龍の神子には守り人が誰一人としていなかった。
その神子は、書物には載っておらず、知る者はほとんどいなかった。
いまの応龍の神子は、過去に受けた呪のせいで陰の気が多くまじっていた。
ほかにその呪は、自信の意志とは関係なくなんでも切り裂く能力を持っていた。
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