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「お手元の資料をご覧ください。わが社では屋上からの飛び降りを推奨しております。」
「推奨…。」
自殺を推進するような会社だこんなことでは驚きはしない。
「はい、落下した遺体は即座にスタッフが回収いたしますからご安心下さい。また、遺書の代筆や管理する弁護士も即座にご手配致します。」
「それにしたって十万持ち合わせてないですし。」
「カード決済もできますよ?」
「カード持ってないんですよね。」
彼女は困ったように口を曲げる。
「うーん、しょけいひで削る手がありますが。」
「諸経費?」
「わが社の人気サービスなんですよ。」
「えっ?」
資料に目を落とす。
『大人気!処刑サービス!』
と言う字が踊っている。
「処刑費…。」
「わが社の屋号の由来であるくらいですからおまかせ下さい。」
「これで、どうやったら安くなるんですか?」
「お客様が死んでほしいと思う人の名前をお一人指定していただければこちらの方で暗殺、解体、販売を行い販売価格から暗殺依頼料を引いた分割引されるサービスです。」
突然の言葉に驚く。
と同時に、そう云う会社なのかと妙に納得はしてしまう。
「さあ、貴方が死んでほしい人は誰ですか?」
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