窓際の席

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運よく、くじ引きで当たった窓際の席 ポカポカして気持ち良くて眠くなる それでも、この時間だけは眠くない ピー、っというホイッスルの音が聞こえた 校庭では体育の授業でサッカーをしている男子 …見つけた 周りよりも上手い、キミ サッカー部だから当たり前なんだけど、それでもやっぱり上手く見えてかっこいい ふ、とたまにキミが校舎についてる時計を見る時なんて見てたのがバレたんじゃないかって隠れたくなる この時間だけは太陽だけじゃなくて、自分の体温だけでもなくて、キミでポカポカする 窓際の特権 遠くから見てるだけでドキドキする すれ違うだけでドキドキする 毎日がキミでいっぱいなんだ そんなある日、忘れ物を取りに空き教室に行ったら キミがいた 二人だけなんて恥ずかしくて、鼓動がすごい キミにも聞こえちゃってますか? 「お前さ、いつも外ばっか見てるの?」 「…え?」 「俺が体育の時、いつも校庭見てるからさ。ちゃんと授業聞けよ」 それは、ぼーっとしてるからじゃなくて… …言いたい 今、言ってしまおうか… きっと、こんなチャンスもうない 「いつもじゃなくて…、その時だけっていうか…。…あれ?私が校庭見てたのよく知ってるね」 「…あー、それはその…あれだ、あれ。時計見る時にたまたまいつも目に入るっていうか…」 「あ、そっか」 「…嘘だよ、嘘。いつも目に入るわけねーだろ。そこは突っ込めよ。…いや、そんなこと言いたいんじゃなくて」 歯切れが悪い話を一生懸命聞く キミと話をするのはクラス替えをしてから初めて この瞬間が止まればいいのに 「時計を見てたのは逆にお前を見るため…つーか、何つーか…、そのまんまの意味…」 「ん?」 「だからさ!俺、お前のこと―――…」 神様、これは夢ですか? 窓際の席 時計を見るキミ 微笑んでくれるキミ
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