二章 ルージュ旅に出る

2/6
前へ
/15ページ
次へ
―――コンコン 「リンクです」 「どうぞ」 執務室に入ってきたのは、親衛隊長で騎士団長のリンク私の護衛をしてくれる超王子様ルックなイケメンさん。 昨夜のレインとは対極の魅力を持っている。 (レインもイケメン) ……なんて下品ですわね。 顔より中身ですわね。 「ルージュ様、昨夜は災難でしたね」 「……思い出させないでくださいませ」 メイド長たちからのお説教は途切れることなく永遠に続くかと思った。 「失礼いたしました」 「いいの、連絡は何かしら?」 「その……ルージュ様、昨晩レインと会いました?」 「………なんで?」 「その……レインとは幼なじみで今朝呼び出されたと思ったら説教されまして…」 意外なくみあわせ!! 生真面目でいかにも優等生なリンクと自由で俺様主義のレインが幼なじみだなんて。 「あったわ。面白い方ですよね」 「そうですね、アイツはお人好しが取り柄のど直球なやつですから」 傭兵と言葉をかわしたことを叱らないリンクは大好き。 ほかの貴族たちみたいに階級で人をわけないから。 彼らが皆リンクみたいならこの国はもっと幸せだっただろうに……
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加