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「……」
痴漢さんは無言で帽子とサングラスを外して、長机に置いた。
「……女?」
そう、痴漢さんは男ではなく、女だった。
しかもかわいい。
髪の長さは漆原や雛森よりも長く、茶色い。
漆原や雛森の顔立ちは大人っぽく、美人系だが、この娘は子供っぽく、かわいい系。
いかにも小動物って感じだ。
「とりあえず身分を証明できる物とかある?」
駅員さんは彼女に優しく聞くが、彼女は無言で首を横に振るだけだった。
「彼女の身分を証明できるくらいのプロフィールは書いておきましたよ?」
雛森がノートの切れ端を駅員さんに渡した。
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