第5章・触り見る

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駅員室には長机2つを組み合わせた机に片方3つずつ、合計6つのパイプ椅子があった。 僕は真ん中のパイプ椅子に座り、その左隣に漆原、右隣に雛森が座る。 向かいは僕の対面に痴漢さん。その両隣には駅員さんが座る。 離れた場所で美人さんがパイプ椅子に座っていた。 ちなみに痴漢さんも漆原のように全身真っ黒の格好をしている。 わずかに見える肌は服とは対象に色白で、まるで女のようだ。 背も150㎝そこそこで低い。 「とりあえず帽子とサングラスをとってくれる?」 と、駅員さん。 「イヤです!」 慌てて漆原はソフト帽を押さえる。 「お前じゃねーよ、漆原」 「私のことは漆黒と呼びなさい」 「めんどくせーよ、厨二病」
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