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轟音の後の外は騒がしい
「魔物だ!人々を避難させろ!!」
街を護る門も破られている。門からは西洋の騎士の鎧が、黒い霧を隙間から出しながら大群で向かってくる
「くそっ!『Wing・Guard』に要請を・・・、うわぁ!』
自警団が襲われていく。魔物の群れが人々に牙を向けるのも時間の問題だ。
「何故こんな街に魔物が・・・。」
確かに農家ばかりの村を大群で襲っても価値はない
「・・・。」
クロスは大群でこの街を襲う理由をしっていた
「このままじゃ街が!!クロス!!」
涼しい顔をしている青年を呼ぶ
「アタシは街を守るからアンタは避難してくれ!」
凜は掛かっている愛刀を手に握りドアに向かう
「危険です。一緒に避難しましょう。」
凜を止める
「親父の生きた場所を壊すわけにはいけないんだ・・・。わかったらさっさと逃げろよ!?」
凜は勢いよく扉から外にでる
クロスは一人取り残された
「・・・困りましたねぇ・・・。」
いつも通りの笑顔だが目は笑っていなかった
【また逃げるの?】
声が聞こえる
クロスは扉を見る
【守る物が目の前にあるんだよ?迷わないで・・・】
声が消えた。クロスは目を閉じる
ある日のある人の声が頭の中を駆け巡った
?(その手で守ろうとしたモノは、気付いたら零れ落ちるかもしれない。その目で見てきたものが、いつしか崩れ落ちるかもしれない。クロス、今のお前は大切なモノを守れるか?)
クロスは目を開け扉を見る
「僕はもう目の前の世界を壊したくないんです・・・!!」
クロスは扉を開け凜を追った
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